2017年10月30日月曜日

自分を認める力

「朝起きると、毎日のように身体の痛みがひどくて不安です」 「毎朝、熱っぽくて何もやる気がでません」と来室してすぐに体の不調を訴える子どもがいます。
「身体の痛みも心配だけど、心の痛みが気になるよ。心あたりはない?」と尋ねると、びっくりした表情をしたと同時に次々に涙をこぼしたり、とめどなく喋りだすのです。

このように自分の気持ちを抑えて、子ども達なりに頑張っている子が多いように感じます。心の叫びが身体に影響したのかも知れません。
幼い頃は、嫌なことは嫌だと後先考えずに言えていたのに…。思春期になると自分はどう思われているのか?自分の行動が周りにどう影響するのか?そんな不安が先に立ってしまうのでしょう。感情ははっきりしているのに矛盾した自分が許せなくて、悪く思う自分もいけない人間だと…優しい気持ちが自分の気持ちの出口を無意識に塞いでいるのでしょうね。

ある日、友達関係で悩んでいた女の子に「自分の気持ちを吐き出してみよう。どんなことを話しても、私はあなたを悪い人間だと決して思わないよ。元気になる為にあなたにとって、今一番必要なことだよ」とそっと語り掛けました。

同じ価値観の友達を求めていくことは、時として離れる友達も存在するかも知れません。これが大人に向かって成長している証拠なのだと…「今の自分でいいんだ」と自分を認める力が高まり、会う度に笑顔が増えていきました。

毎朝、子どもがなんとなく同じように体調不良を訴える時があったら、いつもよりちょっと多く子どもと話す時間を作ってみませんか。

2 件のコメント:

  1. まさに今真っ只中です。
    どこに相談したらいいのか?といったところです。
    時には厳しく、優しくと思い接してますが、出口が見つからず
    不安です。

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    1. ナオ様
      コメントありがとうございます。
      子どもが成長とともに変化していく中で、親として戸惑うお気持ちとても分かります。
      思春期の子ども達と言えば、大人と話すことに億劫に感じるイメージがあるかも知れませんが…実は、自分の価値観をこれでいいのか?確認する意味でも…大人と対等に話しあいたい姿があるように思います。
      男の子だったら、社会や政治のことを父親と。女の子だったら、憧れの女性像について…母親と。
      意見を言い合う姿は、自分を受け入れてくれているという思いが溢れ、とても嬉しそうに見えると思います。

      子どもがそんなことを感じてるんだと親と違った価値観を感じるかも知れません。
      それが子どもの健全な成長です。
      そんな子どもを認めていくことが、またひとつ親子の成長に繋がると思います。

      ナオ様、心から応援しています。

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